訪問看護では、患者と約束した時間に訪問するパターンと、容態の急変などの緊急時に患者が呼び出した時に駆けつけるオンコールの場合の2種類があります。オンコールの担当は、月に5回程度割り当てられ、訪問看護師は指定された時間帯にいつでも患者のもとへ行けるように備えていなければなりません。オンコールは、24時間365日どんな時でも出動できる体制を採っているため、訪問看護師の自由は制限されます。オンコール待機中の看護師は、原則として自宅で待つことが多いでしょう。
オンコールに応える体制にあれば、別にどこに居ても構わないのです。買い物や散歩に出かけても問題ありません。ただし、常にオンコールに即応できるよう、携帯電話を身につけ、オンコールがあれば速やかに移動できるよう準備しておくことが求められます。通常は、車を運転して患者の自宅に行くことが多く、オンコール用の車が置いてある駐車場から遠くに離れることは好ましくないでしょう。また、呼び出されたら直ちに医療器具を持って駆けつけられるよう、担当患者に必要なアイテムを車の中や携帯する鞄の中に入れておくことも大切です。
飲食物は控えめに摂り、呼び出しを受けた時にはトイレを済ませておけるよう意識しましょう。携帯電話の着信音を大きく設定し、周囲が多少うるさくてもすぐ気付けるよう準備します。誤ってマナーモードに切り替わっていないか時々確認することも重要です。オンコールは、時に患者の生命を左右する重大なケースもあるからです。オンコール待機中は、勤務時間であることを忘れてはいけません。